起業・開業時に活用したい助成金・補助金10選

起業・開業を考えている方にとって、初期費用の確保は大きな課題の一つです。
そんな時に心強い味方となるのが、助成金や補助金制度です。返済不要の資金を確保できるだけでなく、事業計画のブラッシュアップや専門家からのアドバイスも得られるメリットがあります。

ここでは、起業・開業時に特におすすめしたい助成金・補助金を厳選して10個ご紹介します。

1:創業助成事業(東京都)

創業5年以内の中小企業等が対象。人件費や設備費用など幅広く利用でき、最大300万円まで助成が受けられます。
創業助成事業(東京都)は、東京都内で創業して5年以内の中小企業や個人事業主、これから創業する予定の方を対象とした助成金制度です。
事業の立ち上げ期に必要な様々な経費に利用できる点が大きな特徴です。 助成対象経費は幅広く、例えば以下のようなものが含まれます。

 – 人件費(新規雇用者の給与・諸手当)
 – 設備費(機械・装置、工具、備品等の購入費用)
 – 賃借料(事務所・工場などの賃料)
 – 原材料費・消耗品費 – 知的財産権等関連経費(特許権等取得費用)
 – 専門家への相談料・謝金
 – 外注・委託費 など

助成率は対象経費の2/3以内で、助成限度額は最大300万円(下限100万円)と、起業時の資金ニーズに応えられる金額設定となっています。
助成対象期間は交付決定日から最長2年間ですが、最低でも6ヶ月以上の事業実施期間が必要です。

申請にあたっては、事業計画書や収支予算書など所定の書類を提出し、審査を受ける必要があります。
採択された場合、助成事業完了後に実績報告を行い、助成金が支払われる流れとなります。
この助成金の魅力は、人件費から設備投資、知財関連費用まで、創業時に必要となる経費を幅広くカバーしている点にあります。
返済不要の助成金で最大300万円の資金を得られるのは心強い限りです。
都内で起業を目指す方にとって、ぜひチェックしておきたい重要な制度の一つと言えるでしょう。

2:ものづくり補助金

製造業や建設業などの中小企業が行う生産性向上に資する努力を支援する国の補助金制度です。
具体的な補助対象となるのは、以下のような設備投資等です。

・最新の生産設備や3Dプリンターなどの導入
・高精度の検査測定器などの導入
・設備のIoT化や生産プロセスのデジタル化
・新製品・新サービスの開発や試作品の製造
・品質管理体制の構築

対象補助経費には、機械装置費、技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費等が含まれます。
補助率は、一般的な中小企業は3/4、従業員数20人以下の中小規模事業者は2/3が上限となっています。
補助金の上限は、一般的な中小企業は最大1,000万円、小規模事業者は750万円がと手厚い支援が特徴です。
申請には、事業計画書や証明書類などの書類を用意し、公募期間中にする必要があります。
外部有識者による厳正な審査を経て、企業が決定します。 認定された場合、補助事業を実施後、実績報告と精算払い請求を経て、補助金が交付されます。
ものづくり補助金の競争は、中小製造業者等による生産性革命の実現を後押しすることです。
デジタル化や新製品開発、品質管理強化など、あらゆる投資を支援することで、国内企業の国際競争力の強化を図っています。
豊富な補助金額と補助対象が特徴ですので、ものづくり企業における生産性向上の取り組みに最大限活用できる有用な制度だと言えます。

3:IT導入補助金

中小企業・小規模事業者等が最新のITツールを導入することで、業務効率化やデジタル化を実現することを支援する国の補助金制度です。
具体的な補助対象となるITツールは以下のようなものが挙げられます。

・クラウド会計ソフトや電子申請ソフトなどの基幹システム
・受発注システムやECサイトなどの販売管理システム
・経費精算や人事評価などの汎用的なグループウェア
・RPA(ロボットによる業務自動化)ツール
・POSレジシステムやCRM(顧客管理)システム
・AIやIoTを活用したシステム
・テレワークや動画配信に関するツール

対象補助経費には、ソフトウェア・クラウドサービス利用料、ハードウェア購入費、導入に係る外部専門家経費などが含まれます。
補助率は、上限は原則3/4が上限ですが、酪農業や運送業など一部の業種や地域は2/3となります。
補助金は、最大450万円(従業員数に応じて下限額が決定)が上限と設定されています。
申請手続きでは、IT導入の目的や経費明細などを記載した「IT導入支援計画書」を作成し、公募期間中に提出する必要があります。
その後、実際にITツールを導入し、利用開始から3カ月以内に補助金の交付申請と実績報告を行います。
その後、支払い実績の確認を経て、補助金が支払われる流れとなります。
本制度の取り決めは、中小企業のデジタル化を後押しし、業務効率化と生産性向上を図ることです。
ITツールの費用負担を軽減することで、デジタル化の障壁を取り除き、課題解決を促進するねらいがあります。

4:小規模事業者持続化補助金

この補助金は、従業員20人以下の小規模事業者が、経営計画に基づいて地道な販路開拓等に取り組む際の経費の一部を支援するものです。
具体的な補助対象となる対策は以下のようなものです。

・新商品の開発や生産プロセスの改善 ・新たな販売方式の導入(ECサイト構築など)
・新規顧客層向けの販路開拓 ・広告入れ替えや店舗改装による売上げ向上策
・生産性向上のための設備投資
・バリアフリー化や業務効率化のための取り組み
・経営革新や従業員の資格取得支援など

対象補助経費には、店舗改装費、備品購入費、広告宣伝費、展示会出展費、専門家活用費、整備費、クラウドサービス利用料など、様々な経費が含まれます。
補助率は、補助対象経費の2/3が上限となっております。
補助金額は、1人あたり最大200万円が上限と設定されています。
申請手続きでは、経営計画とともに補助事業の内容を記載した「補助事業計画書」を公募期間中に提出する必要があります。
事業計画として休業が重視されます。 認識後は、計画に基づく補助事業を実施し、完了後は実績報告と精算払い請求を行います。
支払実績の確認を経て、最終的に補助金が交付されます。
本補助金の配分は、小規模事業者の生産性向上や持続的な発展を下支えすることです。
小規模事業者特有の経営課題に対処するさまざまな対策を支援することで、地域経済や雇用を下を支える役割があります。
補助上限200万円は、小規模事業者にとって大きな支援となります。経営改善に向けたチャレンジを後押しする有用な補助制度だと言えます。

5:事業再構築補助金

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業等が、事業再構築に向けた新分野展開や事業転換、事業再編などに向けた取り組みを支援する国の大型補助金制度です。
具体的な補助対象となる取り組みは以下のようなものです。

・新製品・新サービスや生産プロセスの改善
・非対面サービスへの業態転換
・デジタル化による新しいビジネスモデルの構築
・省力化・自動化に向けた設備投資
・テレワークなど迷える環境の改善
・再事業編や統合に向けた設備投資など

対象となる中小企業等は、一定の収益性や成長性が見込まれ、付加価値の高い事業再構築の戦略を行っているものとされています。
対象経費は、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウド利用費など多岐にわたります。
補助率は、通常枠で2/3、特に重要な事業再構築にかかる場合の特別枠で3/4が上限とされています。
補助金は、中小企業は最大6,000万円、特別枠は最大1億円が限度額と、かなり手厚い支援が特徴です。
申請に際しましては「事業再構築計画」を策定し、公募期間中に申請書類とともに行う必要があります。
外部提出識者による審査を経て企業が決定されます。 認識後は、計画に沿って事業を実施し、完了後に実績報告と精算払い請求を行います。
その後、支払実績等の確認を経て、補助金の交付が行われます。
本補助金の目的は、コロナ禍で影響を受けた事業者の事業転換等を支援し、産業の再構築を図ることです。
従来の延長線上に大胆な事業再編を後押しすることで、日本経済の新代謝と産業構造転換の加速化を促進しようとしています。
最大1億円の大型補助金は、抜本的な事業再構築に向けた思い切った投資をできるものです。中小企業の事業再構築をしっかりと支える重要な制度だと言えます。

6:キャリアアップ助成金

有期契約労働者の正規雇用化や人材育成、処遇改善に取り組む企業を支援する助成金制度です。
具体的な助成対象者と助成内容は以下の通りです。

■正規化コース
有期契約労働者を正規雇用者(正社員)に移行する場合に助成
・正規雇用等移行者1人当たり57万円(中小企業以外は28.5万円)
■多様な正規コース
有期契約労働者を無期労働者へ移行させる場合に助成
・正規化した者1人当たり40万円(中小企業以外は20万円)
■意思規程等改定コース
労働者に対する軽量テーブルや運用ルールを統一する場合に助成
・創設に必要な経費の1/2(中小企業以外は1/4)、上限90万円
■人材育成コース
非正規雇用労働者の職務能力向上を支援教育する訓練経費を助成
・訓練経費の1/4(中小企業以外は1/8)、上限70万円/年

このように、さまざまな正規化や処遇改善の取り組みに対して手厚い支援が行われます。
助成金の支給を受けるには、キャリア管理者を選定し、キャリアアップ計画を作成する必要があります。
この助成金が対象とする企業規模は、中小企業が最も手厚い支援を受けられるようになっています。
中小企業の確保率の高い人材確保を重視する考え方があります。
有能な労働者の正規化や継続改善を進めることで、企業の生産性向上や人材定着率の改善が期待できます。
この助成金を活用することで、企業の成長と働き方改革の両立を決意できるでしょう。

7:人材開発支援助成金

企業が従業員に対して職業能力開発のために行う教育訓練の実施を支援する助成金制度です。
具体的には、次のような教育訓練経費が助成対象となります。

・OFF-JT(集合研修、eラーニングなど職場外で行う訓練)の受講手当、旅費など
・ON-JT(職場内で上司や先輩が行う実務指導)の指導員手当
・認定職業訓練(公的資格取得に係る訓練など)の受講料など
・教育訓練期間中の心構えの一部(教育訓練給付金)
・教育環境の整備(訓練施設の設置や機器の導入)の経費 助成額は、訓練経費の一定割合が助成されます。

具体的には、OFF-JTの場合は経費の60%、ON-JTの場合は100%、教育、訓練給付金は生産技能労働者では760円/時間などと定められています。
また、中小企業向けには割増助成が設けられており、OFF-JTは90%、ON-JTは150%が上限となっております。
この助成金を活用するには、事前に支給申請と人材開発支援助成計画の提出が必要です。
訓練実施後に支給申請を行い、訓練実績の確認を経て助成金が交付されます。
人手不足が深刻化する中、従業員の育成と定着は企業にとって重要な経営課題となっています。
この助成金を活用することで、戦略的な人材育成に取り組み、従業員の能力向上やドキドキ進歩を取り組むことができます。
中小企業には特に手厚い支援が払われているのが特徴的です。企業の生産性向上に優れた支援制度だと言えます。

8:人材確保等支援助成金

魅力ある職場づくりに向けた雇用管理改善を支援。人事評価制度の導入や介護福祉機器の導入費用など、コース別に利用できます。
中小企業が従業員の確保や良好な雇用管理を行うために実施する制度の導入や環境整備を支援する助成金制度です。
魅力ある職場づくりを後押しすることが目的となっております。
この助成金は複数のコースから構成されており、それぞれ支援対象や助成内容が異なります。
主なコースは以下の通りです。

■人材開発支援助成金
有期契約労働者の正規雇用化や人材育成、処遇改善の取り組みを支援正規化した場合は1人当たり57万円(中小企業以外は28.5万円)が助成される
■人材確保等支援コース
中小企業が行うマラソン制度の改正や人事評価制度の導入を支援 制度の導入に係る経費の一定割合(最大150万円)が助成される
■両立支援等助成金
育児・介護と仕事の両立支援のための制度導入を支援する制度導入した経費の一定割合(最大300万円)が助成される
■中小企業団体助成
中小企業団体が行う雇用管理の改善に取り組むを支援するセミナー開催経費等の一定割合(上限2,000万円)が助成される

このように、様々な人材確保や労務管理の改善に向けた取り組みを幅広く支援しています。
助成金の活用には、各コースの要件を満たす計画をし、助成金支給申請を行う必要があります。
外部審査を経て、認められた企業に対して助成金が交付されます。 今年の人の手不足の中で、中小企業にとって従業員の確保や定着は大きな課題となっております。
この助成金を活用することで、従業員の働きがいや労務環境の改善につなげることができます。
企業の生産性向上や経営力強化にも貢献できるでしょう。 人材確保に悩むには有用な制度だと言えます。

9:両立支援等助成金

従業員の育児・介護と仕事の両立を支援するため、企業が行う制度の導入や環境整備を後押しする助成金です。
具体的には、以下のような取り組みが助成対象となります。

【育児支援】
・育児休業制度の導入・改善
・短時間勤務制度
・終業時間の繰り上げ・繰り下げ制度の導入
・保育施設の設置や保育サービス費用の支援
・育児に関する相談窓口の設置
【介護支援】
・介護休業制度の導入・改善
・介護に関する相談窓口の設置
・介護休暇制度の導入
・介護サービス費用の支援
・介護用品の貸与
【職場復帰支援】
・育休復帰者向け研修の実施
・育休中の従業員に対する情報提供
・妊娠中の通勤負担を軽減する取り組み

補助対象経費は、制度の新設や改善にかかる人件費、設備費、運営費などです。
助成率は、制度の種類によって異なりますが、中小企業は原則3/4(一部4/5)が上限とされています。
助成金額は、1事業主当たり年間300万円が上限と手厚い設定となっております。
両立支援に取り組む際は、支給申請と実施計画書の提出が必要です。計画の進捗状況などを報告し、完了後に実績報告を行います。
その後、支払実績の確認を経て助成金の支給が行われますあります。この助成金を活用することで、企業は働き方の改革を実現することができます。
従業員重視も、育児や介護と両立しやすい環境が整備されるメリットがあります。
確保や人材確保につながり、企業の成長力の維持・向上が期待できます。
両立支援は企業の重要な経営課題の一つと言えば、本助成金はその解決を大きく後押しする制度だと言えるでしょう

10:雇用調整助成金

経済情勢の変化などにより事業活動の縮小を解消された企業が、従業員の雇用を維持努力するを行う場合に、労働者に充てる休業手当等の一部を助成する制度です。
具体的には、以下の3つの要件をすべて満たす場合に助成を受けることが可能です。

・最近3ヶ月間の事業活動を示す指標が、ある程度以上減少していること
・従業員に対して一時的な雇用調整(休業や教育訓練)を行っていること
・雇用保険被保険者である労働者に対して、休業手当等の一定の配慮を支払っていること

助成金の支給対象となる休業手当等は、労働協約や一定に従って支払われる必要があります。
助成率は、中小企業の場合、休業手当の8割が助成されます。大企業は2分の1が助成されます。
助成金の金額には上限が設けられており、中小企業は1人1日あたり8,330円、大企業は6,665円が上限となります。
教育訓練を実施した場合は、休業と同様に手当の一部が助成されます。自社での教育は8割、外部教育は9割が助成されます。
この助成金を獲得するには、雇用調整実施計画の届出や支給申請書などの提出が必要です。実績報告後に精算払いで獲得できます。
景気後退期に雇用を維持するを支援することで、労働者の雇用の安定を努力することがこの制度の目的です。
企業は従業員の離職を避けられ、景気回復後の人材確保が容易になるメリットがあります。
一方、手続きが複雑で要件も厳しいため、企業の利用が限定される側面もあります。
助成金・補助金の確認すべきポイントは、自社の事業内容や規模、取り組みたい施策が対象要件に合致しているかどうかです。
申請にはそれなりの準備と手間がかかりますが、計画的に進めることで資金面での大きな後押しが得られるでしょう。
自治体独自の支援制度もあるので、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
起業・開業時に情報を賢く収集し、制度を活用し、事業の成長を加速させましょう。

助成金や補助金はプロに相談

以上のように助成金や補助金について、どのように進めていけば良いのかは煩雑でなかな時間がかかります。

本業に集中しつつ資金調達を行うには資金調達のプロに相談することも是非検討ください。

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